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スペシャル

SPECIAL

【特派員メモ】「夷隅川(いすみがわ)によってつながる、里山と里海をめぐる現地見学と公開セッション」(1)

2017.04.22

特派員 青木由希子

ラムサール・ネットワーク日本(RNJ)主催の第6回「田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト」地域交流会inいすみのイベントで、千葉県いすみ市の里山と里海をめぐる現地見学バスツアー(2月25日)と、公開セッション(2月26日)に参加しました。

  

現地見学バスツアーでは、コハクチョウ飛来地→行元寺とその下の谷津→みねやの里(有機稲作モデル)→太東崎灯台(里山と里海の資源循環)をまわりました。今回の特派員メモは、現地見学の写真と公開セッション(リレー報告)より、「いすみ市に飛来するコウノトリとコハクチョウ」布留川毅さんのお話と、「水田ビオトープをめぐって」志賀慶介さんの谷津田のお話です。

いすみ市に飛来するようになったコハクチョウ

いすみ市に飛来するようになったコハクチョウ

  • コハクチョウを観察

  • 千葉県野鳥の会の布留川毅さん

「いすみ市に飛来するコウノトリとコハクチョウ」

布留川毅さん(千葉県野鳥の会編集部)

いすみ市に飛来する大型の鳥は、コウノトリ・ツル・トキ・ハクチョウ・ガン。これらは水田に関わりのある鳥である。江戸時代に日本中にいた鳥は、明治維新で人が銃を手にするようになると姿をなくしていった。戦後は湿地や湖沼(こしょう)が干拓によって消えていき、いすみ川の河口にも広い湿地があったがほとんどなくなった。

日本のトキやコウノトリは、絶滅してしまった。タンチョウ・アホウドリはかすかに生き残り、ハクチョウの姿もほとんど見ることはなくなった。ガンは全国で1万羽を切ってしまったが、最近の宮城県など水田環境の取り組みにより大型の鳥の数が増えてきており、千葉県にも利根川のまわりにハクチョウがきている。

いすみ市にコハクチョウが飛来するようになって、2005年から数えて12年になる。日本海側に大雪が降った2005年から飛来するようになった。大雪でエサがなくいすみ市に飛来したと思われる。最高で157羽飛来することもある。

昔のいすみは、コウノトリの生息地だったのでは。
いすみ川河口のまわりには、鴻ノ巣(コウノス)・鴻宮、鴻ノ宮(コウノミヤ)・鴻沼(コウヌマ)という地名がある。鴻宮のあたりはコウノトリの採餌場所であったと考えられる。

コウノトリは、丘陵斜面に巣をつくる。縄張り意識がつよいコウノトリのテリトリーは半径2キロ。丘陵地の斜面の大きな木のてっぺんにザルのような大きな巣をつくり、毎年つかう。コウノトリは縁起のいい鳥として親しまれ、コウノトリに由来する地名がつけられた。

いすみ川河口のまわりで、コウノトリはテリトリー半径2kmで営巣していた。いすみ市はコウノトリの舞う里山だった

有機農作をはじめた「みねやの里」にコウノトリが飛来するようになった。
コウノトリは、はじめは多古町に来て、愛知、長野、いすみにも来て、宮城、福井、兵庫へと渡っていった。

千葉県の米どころである多古町(多古米)といすみ市(いすみ米)に飛来するようになる。
宮城県は「ふゆみずたんぼ米」があり、福井県は「コウノトリ呼び戻す農法米」がある。兵庫県は「コウノトリ育む米」で、コウノトリは、生物多様性豊かな水田をまわっている。

生物多様性豊かな水田環境が維持できないとコウノトリもコハクチョウも飛来してこない。


谷津の基本構造と谷津田 (作図:手塚幸夫)

  • 行元寺周辺の谷津田

  • いすみ市地域おこし協力隊の志賀慶介さん

                          

「水田ビオトープをめぐって」

志賀慶介さん(いすみ市地域おこし協力隊)

里山の水辺の生物多様性。いすみ市には谷津田(谷間にある水田)がたくさんある。

谷津田の3つの要素は、

  1. 両側に丘陵地(小高い山)がある
  2. 丘陵地のふもとの斜面に草地がある
  3. その一番低い位置に田んぼがある

谷津田は、山に降った雨水から天然のしぼり水を利用して、田んぼに水を引き入れている。

いすみ市には大きな谷津田に、さらに小さな谷津田がたくさん入り込んでいるところがあり、丘陵地は獣害の被害と日照時間が短いため、田んぼが長い間放置されて葦(あし)などが生えている休耕田が多い。休耕田を復元するプロジェクトがあり見てまわると、昔の田んぼは木の板や杭で水路をつくっていたことがわかった。

いすみ市の方言で「おっぽり・てび・みのて」という、水路構造の名前がある。

  • おっぽり・・広くて深い水たまり
  • みのて・・・水が細い滝になって、おっぽりに水を落とし込んでいるところ
  • てび・・・ 細く流れの速くなっている水路

てび、みのて、おっぽりと田んぼ(谷津田)の水路構造

おっぽりから田んぼ(谷津田)に水を引き入れている。おっぽりに水を溜めておくと、乾燥した緊急時にも田んぼに水を引くことができるのと、水の生物多様性が高まり捕食する魚が増え、それを人が釣って食べることができる。

おっぽり、てび、みのてと田んぼのつながりは、水の流れの環境の複雑さがあり、生物多様性の豊かさをあらわしている。

コンクリートの水路にも底面に砂や小石や流木がたまり、水の流れが速いところ遅いところ、水の深さが深いところ浅いところがつくられていき、昔ながらの土水が存在し、生物の多様性が豊かになっていることがわかった。

これから、みねや地区の谷津田にとりかかる。みねやの里のおっぽりに、てび、みのてをつくり、田んぼの生物の多様性を豊かにし、水田ビオトープと呼べる水辺をつくりたい。

ラムネット

ラムサール・ネットワーク日本ホームページより

ラムサール条約が採択された2月2日を祝う「世界湿地」イベントとして、
「田んぼ10年プロジェクト全国集会 in 川越」と、
「第6回田んぼ10年プロジェクト地域交流会 in いすみ」が開催されました。

・イベントの案内
http://www.ramnet-j.org/2017/01/information/3250.html

「田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト」
ラムサール条約及び生物多様性条約の水田決議に基づく水田の生物多様性の向上を図る行動計画。
http://www.ramnet-j.org/tambo10/

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