EVENT FORUM
2014.06.19
5月24日東京でのイベントに引き続き、25日は大阪でCOP12に向けたイベントを開催しました。大阪イベントは、「生物多様性フェス コップププー」とネーミングも関西のノリ。プログラムは200枚用意したのですが、足りなくなってしまったので200人以上のひとが来場したもよう。環境にはとても関心があるけれど、「生物多様性やCOP12ってよくわからない」という若い人たちがたくさん来てくれました。今回のイベントは、「地球に暮すいろんな生きものたちといっしょに生きていきたい!COP12は、そのきっかけを作る大チャンス!」というスローガンのもとに、みんなでCOP12に参加しよう!と呼びかけるものでした。
会場入り口の広場には、有機野菜やこだわりのモノづくりなど生物多様性にこだわったブースでいっぱい。今回は出店者の方々に、愛知ターゲットを学んでもらい、自分のやっていることは、愛知ターゲットの何番にあたるか考えて、ブースに愛知ターゲットのアイコンを貼りだしてもらいました。おかげで、出店者も参加者も愛知ターゲットについてバッチリ知ってもらうことができました。
プログラムは、韓国ゲストの講演はもちろんのこと、音楽も取り入れてにぎやか!ハマちゃん&ヨッちゃんの20代男子、元気いっぱいの司会でスタート!オープニングは、シンガーソングライターの小向定さんの楽しい歌が、座を温めてくれました。
続いて、UNDB市民ネットの坂田昌子が、「ピョンチャンへの道」と題して、生物多様性条約のこれまでの歴史や会議の流れはどうなっているのか、参加するにはどうすればいいのかなどを伝えました。次は、琵琶湖と共に50年漁師を続けてきた松沢松治さんに、琵琶湖の環境と現状を漁師目線で語ってもらいました。松沢さんの「人間のことだけ考えてたらあかん。生きもののこともちゃんと考えてしたことはうまいこと行く」「琵琶湖の水を使っていた時は、きれいやったのに、不思議なもんで、便利になって川から離れたら、みんな平気で川を汚してしまうようになった」という言葉と、美しい琵琶湖に戻すための地道な努力に、みな心打たれ、琵琶湖に行ってみようという声があちこちで。
お話のあとは、また素敵な音楽。高野陽子さんがライアー(竪琴)を持って登場。あまりの美声にみな聞き惚れて会場はシーン…彼女の歌が終わると感動の渦、そして大拍手。関西各地の団体による3枚の写真で3分間アピールする3ピーストークを経て、南ぬ風人まーちゃんうーぽーの演奏。彼は放射能汚染にさらされる福島の子どもたちを招き、沖縄で保養活動もしています。まーちゃんの熱い歌声のバックには、福島の子どもたちの映像。ドンと心に響く歌を通したメッセージに、涙する人も。エイサーも入って楽しく、でも真剣に考え、行動することを決してやめない想いを込めた歌は、本当に素敵でした。
いよいよ、韓国ゲストの講演。まず最初は、COP12に向けて結成されたCBD/COP12韓国市民ネットワーク運営委員で、湿地問題に取り組んでいるキム・キョンチョルさん。4大河川のことをちゃんと知って欲しいと「航空写真から見る4大河川」と題し、ダムや浚渫工事で、どれほど川が姿を変えていったかを丁寧に説明してくれました。
続いては、CBD/COP韓国市民ネットワークの執行委員長を務めるキム・チュニさん。チュニさんのテーマは、「名古屋からピョンチャンへ」。韓国市民団体、自治体、政府がCOP12に向けてどう動いているのか、しかし生物多様性保全のための国際会議が準備されている一方で、巨大開発ヨンヤンダム、ピョンチャンオリンピックのスキージャンプ台のために破壊されようとしている遺伝子保護林のカリワン山、ゴマフアザラシ、カワウソ、スナメリなど絶滅危惧種が住む海に作られるカロリム湾潮力発電所、DMZ平和公園造成計画、ペガムサン(白岳)山のケーブル建設計画、イムジンガンの破壊と生物多様性の破壊オンパレードの韓国の現状を語ってくれました。そのうえで、韓国と日本の市民団体が、COP12 をきっかけに生物多様性を守るために手を携えることの重要性を強く訴えました。
イベントの最後は、参加者がグループを作り、生物多様性を守るために何ができるのか自由討論。あちこちのグループで、話は盛り上がり時間が来ても終わりそうにないほどでした。各グループが発表し終え、いよいよ朝から夜まで続いたイベントも終了という時に、キム・チュニさんが、「どうしても一言みなさんに話したい!」と挙手。彼女が語ったのは、「今日のイベントで、なぜ日本で名古屋COP10が成功したのか理解できました。音楽やアート、展示物や愛知ターゲットのアイコンを使った出店など本当に感動しました。こういう工夫があるから一般の市民が、こんなに参加してくれるんですね。韓国では、このようなイベントをすると活動家しか集まりません。ぜひ日本に学び、もっと一般の人が参加できるようなことをしていきたい」
彼女のこの言葉で、この日のために会場の展示物や出店の準備をしたスタッフたちは、「本当にむくわれた~」と大感激。最後に、主催者であるUNDB市民ネットの坂田昌子が、キム・チュニさんの言葉を受けて「わたしたちは、このようなやり方をチャーミング・アプローチと呼んでいます。生物多様性を守るには、理不尽なことがあれば政府と闘い、国際会議で交渉やロビーイングもすれば、このような楽しいイベントもできる、そんな環境運動が必要です。今日、参加した人たちも“楽しかった”で終わらせてはいけない。COP12に参加し、お互いに助け合い、学び合う関係を作ろう」と長かったけれど、楽しかった一日をしめました。(坂田)
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