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国際会議の動向

INTERNATIONAL CONFERENCE

12月15日 モントリオール報告

2017.12.16

プレナリーの様子

特派員 坂田昌子

12月11日より、モントリオールにてSBSTTA21(生物多様性条約科学技術助言補助機関会合)/8j10 (第10回条約第8条(j)項及び関連条項に関するアドホック公開作業部会)に参加しています。

日本語にするとめちゃくちゃ長い名前ですね。
UNDB市民ネットワークからは、私の他に、三石明美さん、冨田貴史さん、鈴木エリさん、総勢4名で時差ボケと闘いながら奮闘中です。

モントリオールは、連日ものすごい寒さ。今日は最高気温が-16℃、最低が-21℃でした!

今回のCBD COP14に向けたSBSTTA21の議題は:

・2050年ビジョンに向けたシナリオと愛知目標とSDGsのリンク
・持続可能な野生生物の管理:持続可能な野生肉セクターの達成のためのガイダンス
・生物多様性と健康
・エネルギー、鉱工業、インフラ、製造業、健康、各セクターにおける 生物多様性の主流化
・地球規模生物多様性概況第5版(GBO5)
・生物多様性戦略計画2011-2020実施のための政策ツールの効果の検証ツールについて
・新規の緊急課題

来年2018年11月に開催されるCOP14@エジプトのシャルム・エル・シェイクでは、トピックとして健康、エネルギー、鉱工業、インフラ、製造業が取り上げられます。
これらをテーマにしたサイドイベントも行われています。
わたしは、特に健康とインフラ、エネルギー、鉱工業にフォーカスしています。

▼生物多様性と健康

健康については、21ページものドキュメントが出ており、提案されている「One Health」アプローチを歓迎する国がほとんどで、比 較的盛り上がりました。
いくつかかいつまんで例をあげますと

・ベルギー:政策的にも優先順位を高くしていくべき
・メキシコ:ワン・ヘルス・アプローチに賛成。農薬にもふれるべき。
・フィンランド、EU :人と自然の関係は健康の問題に直結している。自然へのアクセスが含まれるべきだ。グリーンケア(森林浴など)がビジネスになっていることは歓迎すべきで、たいていの医療よりはロウコスト。
・オランダ:オランダの子どもたちは、ほとんどが屋内教育で健康被害が増えている。健康の主流化は重要。
・オーストラリア:ジェンダーの視点が重要。
・スウェーデン:精神の健康の観点が重要。自然に触れない子どもは認知能力等に影響 が出ていることは、科学的に解明されている。マイクロバイオの多様性が失われることによる免疫力の低下問題も重要。
・インド:伝統的な薬や医療など地域性が重要。
・エクアドル:フードセキュリティと健康の問題をワン・ヘルス・アプローチでつなげていくことが大事。次回のCOP14では、マネージメントや具体的な指標を共有していこう。

という具合です。

ただ、このドキュメントの中には先住民、ローカルコミュニティに触れている場所はたった1ヶ所だけ。
先住民グループのIPLCsからは、そのことへの批判と、「先住民の健康を害しているのは、神聖な場所、水源地の破壊だ」「先住民と市民社会では公共医療へのアクセスにギャップがある」「先住民にとって必要な薬は、一般医療と異なり伝統的医療があることを認めるべき」という指摘がありました。

UNDB市民ネットワークとしては、今回、健康をめぐる様々な立場の人たちの情報を収集し、来年7月に開催されるSBSTTA22で、CBDアライアンスの協力を得て、農薬や放射能汚染による生物多様性の損失と健康被害を文書に入れるよう交渉する予定です。

▼エネルギー、鉱工業、インフラ、製造業、健康、各セクターにおける生物多様性の主流化

エネルギー、鉱工業、インフラ、製造業については、主流化の議題でまとめて取り上げられましたが、残念ながら本気でやる気があるのか?と熱意を全く感じない内容…

議論の前に、議長が2040年までの世界の①1エネルギー需要は30%増加、②インフラへの推定投資は300万ドル以上、③しかも都市部に最大70%のインフラ投資が行われると述べ、つまり生物多様性の損失の原因は都市の需要にあると位置づけました。
さらに、生物多様性保全は、省庁の決定によって損なわれており、彼らは生物多様性が何であるかを知らない。意志決定者が生物多様性に関する情報を入手できない問題と、セクターの運営と管理に根本的な変化を起こさなければならないという課題が提起されました。

しかしながら…
ドキュメントも掘り下げが浅く、内容が薄く、どの国も何だかやる気を感じない。
ちょっと「オッ!」と思ったのは、以下の3か国ぐらいです。

・スウェーデン:社会的参加の改善が重要
・ベルギー:これまでのシナリオではダメ。ポスト2020とは別にこれらを主流化する必要があり、COP14 以降もこれらのセクターの主流化は必要。SBI2(2018年7月SABSTTA22と同時期に開催)で十分話さなくてはならない。分野横断でCOP14でこの話をすることが、ポスト2020に影響していく。ネガティブな影響をちゃんと理解していくことが重要だ。
・ジャマイカ:経済発展の鍵だと思われているが、生物多様性の破壊につながる。鉱工業では建設過程だけではなく、廃棄のインパクトも問題だ。地域と生物多様性がWinWinの関係でなければならない。
国家と先住民がこの問題でどのように話す形がつくられるかが大事。
企業の責任について話す機会も必要。

「もう、これでいいよ」とやる気のなさを丸出しにして、つぶやいていた政府もいたそうです(ちょうどCBDアライアンスのメンバーがそばにいて聞こえたそうです。日本のパーティでなければいいのですが…)。
NGOは、「このドキュメントは中味が何もない!」と厳しく批判しました。
次回のSBSTTA22では、CBDアライアンスによるポジションペーパーを作成し、さらに厳しく文書の変更を迫ります。

経済か自然かという二項対立から抜け出られていない厳しい現実を感じました。
また、鉱山(廃棄物も含めて)や巨大インフラなどで土地を失ったり、自然の恵みも文化も健康も、つまり暮しそのものを奪われている先住民や地域住民に対して一顧だにしないドキュメントや各国政府の対応にはガックリきます。
一方で、グリーンインフラ(緑化だけではないのでナチュラル・インフラの方がいいのでは?という声もあります)に取り組んでいる国や地域、NGOなどおり、ポジティブな事例をサイドイベントで紹介し議論しています。

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